要は支払う側と受け取る側のどちらの人生を生きたいかという事
皆さんは自分の望んだ結果に向かって生きていますか?
野口英世という人物
テレビで野口英世の人生を紹介していて、何となく見ていました。
彼の功績は勿論ですが、野心家で努力家、浪費癖と借金踏み倒し癖という個性も紹介されていました。
開業医を目指していた頃から度々故郷の友人に金の無心をしていた。
大半は支援として求められていて、本人が借金のつもりではないみたいだったので当然返済されない。
有名なエピソードとして、海外に研究に行きたかった野口だが渡航費がない。
金持ちの夫人に相談し金を工面してもらう事に成功。
これでアメリカに渡れる!と喜んで仲間とお祝いの飲み会を開催。
その飲み会で渡航費として用意してくれていた金のほとんどを使い果たしてしまう。
困った野口は別の知人にお願いして金を用意してもらって渡航する。
つまり、一回失敗しても「今度は自腹で」とならない。
あくまでも他人の金で動いている。
世の中結果が全て
こんな奴が近くにいたら絶対嫌だわと思うが、テレビでは「人間力の賜物」「好かれてる」「良い意味で人たらし能力がありますね」「才能や人望が無ければこうはいかない。(だから野口は素晴らしい人だったんだ)」などなど、ポジティブな解釈しかない。
野口は人類にとってとても素晴らしい功績を残し、野口の研究のおかげで救われた命は数えきれないだろう。
そう考えたら金なんて大した問題じゃないし、実際に大金を支払った人は人類の総数から見ると極めて少数に過ぎず、その人たちの被害なんて人類史からみれば被害でも何でもないというのが答えになるのだろう。
どれだけ周囲に迷惑かけても、実質的な結果を残すかもしくは「でも結局あいつ良い奴だったよね」という結論を抱かせれば勝ちであって、それまでの過程が如何にダメ人間であっても結果さえ出せば何ら問題ではないのだ。
どちらの人生を生きたいか
テレビを見ていて思ったのは、野口英世の功績の裏には、支えてくれた多くの人の存在があったという事。それは当然の事なのだけど、でも、野口英世の事を知っている多くの人の大半は、野口英世を支えてくれた人の事を殆ど知らないだろう。
そんな事に興味がない人、野口英世の功績にしか興味がない人が大半だからというのが理由だろうが、それともう一つ、「支えてくれた人たち自身が、語り継がれる事を望んでいない」というのがあるだろう。
野口の場合に限らず、偉人を支えた多くの人たちは恐らく後世に名を残したくて支えたわけではないと思う。
そして後世に名を残す多くの偉人たちは最初か最後のどちらかで「名を残したい、伝えたい、広めたい」という野心を抱いている。(出発点が子供の頃の「褒められたい」という小さな小さな願望だったのに気が付いたら偉業を成し遂げるタイプと、最初はがむしゃらに働いていたが成功していくうちに事業を拡大したくなるタイプなど)
後世の人が注目できるのは勿論名を残した人だけであって、歴史や記憶や記録に残らない人たちは後世の人にとっては言葉の通り「誰の記憶にも残らない人」なのである。
ただ、それはどちらが良くてどちらが偉くてどちらが大切かという話ではない。
それは極めて個人的な問題であって、つまり「自分が後世に名を残したいか否か」ということだけである。
支払う側と受け取る側
では後世に名を残す方法は何かというと、簡単に言うと野口英世になるという事、つまり「受け取る側になれ」という事だ。
ここで私からの忠告をひとつ。
受け取る者よ、気をつけなさい。
貴方が受け取ろうと決意すると、真に与えてくれる者の他に「与えるから支払え」という輩が近寄って来る。
その輩は「受け取るにはまず与えること」「多くを支払うものは多くを得る」などと尤もらしい言葉を用いて巧みに支払わせようとしてくるが、騙されてはいけない。
しかしただ受け取る事に抵抗がある場合もあるだろう。
良心や常識がある心優しい人であれば尚更だ。
その場合は、支払いを求められたらお金以外のもので支払うか、成功したのちに感謝と共に支払うと良いだろう。
自らの成功を求めて先にお金を支払うのは、自分が自分の意思で支払うと断固決意した時だけにしなければならない。成功の為だと要求されて支払う場合、野口英世ではなく野口の支援者になっている事を思い出すと良い。
つまり、この場合成功するのは相手であって自分ではない。
勿論それは素晴らしい事だ。
自分が誰かの成功の支援者になれるのだから。
どちらの人生も素晴らしい。
自分が成功するのは心地よいものだろう。
そして成功者の支援者という生き方もまた楽しく誇れる人生になるだろう。
ただしそれが本当に自分の望んだ人生であるかどうかは、自分にしかわからない。
自分の望んだ人生と違うのであれば、自分の人生を相手に支払う前に立ち止まって行動を考え直した方が良いかもしれない。
それが本当に自分の生き方に合っているのか、と。
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みなさまが望んだ人生を生きられる事をお祈り申し上げます(*´∇`)ノシ マタネ~♪