不倫はフェアじゃない
どのように正当化されても、やはり不倫はフェアじゃないと思う。
確かに恋愛に正解はない。そして禁止事項もない。
恋愛は全てにおいて自由であり、自己責任である。
ただ、相手の信を得るために嘘をつくのは愛ではない。
それは詐欺師のすることであって、自分さえよければそれでいいという自己愛でしかないのだ。
一昔前の役者や政治家の世界にあった「正妻と妾」の関係の様に、お互いが互いの存在を知っていて、その立場に収まるという契約の元行われるのであればそこはもう普通の恋愛と同様に自己責任の世界であり、この形態の不倫に於いては騙されている被害者がいないという点に於いては「フェアではない」とは言えない。
しかし今、この形態で不倫を行っている人は少ないだろう。
大抵は妻あるいは夫に内緒で付き合っていて、更に不倫相手が独身の場合は
・夫婦関係が上手く行っていない(別れたい)
・自分は独身である
・君の事は愛しているがまだ離婚は出来ない
などと言って不倫相手をも騙しているはずだ。
そこが、不倫がフェアではないという所以だ。
相手を騙し判断を誤らせ、自分に都合よく行くように仕向けているのだ。
もちろん、通常の恋愛においても、結婚まで借金の事を内緒にしていた等ある場合もあるが、それは場合に依るものであって、不倫はそもそも不倫という時点でフェアではないのだ。
確かに恋愛は自由だ。
しかし、自己満足の為だけに人を騙すのは愛ではない。
愛するという行為は、自分を顧みずに相手の成長や幸福を第一に考える事であって、
自分の性欲を満たす事を目的とすべきではない。
だから、「いかに不倫であっても愛しあっている!」というのであれば肉体関係は結ぶべきではないし、肉体関係があったらそれはもう相手の事を思い遣っていないという点で愛と呼べるものではないのだ。